建物の計画的な修繕(=予防保全)は、ライフサイクルコスト(LCC)を低減し、資産価値を保つ効果があります。
また、建物の仕様や特性により、必要となる工事も異なるため、建物に即した工事内容・費用・時期の目安を定め、良好な住環境の維持に役立てるのが長期修繕計画の大きな目的です。
建物の計画時から設計、施工そして竣工後の維持管理および補修から解体まで建物の一生にかかるコストを指します。
その約7割が竣工後にかかる費用といわれており、適切な維持管理が費用の低減につながります。
マンションは竣工したその時点から老朽化が始まります。
建物の立地・環境等で劣化の速度は変動しますが、修繕までの概ねの期間は下記のようになります。
屋根 | 露出アスファルト防水の修繕または取替 | 10〜14年 |
保護層のあるアスファルト防水の修繕または取替(かぶせ工法) | 20年(次年12年) | |
保護層のあるアスファルト防水の修繕または取替(撤去工法) | 30年 | |
瓦葺き屋根(屋根葺用化粧石綿スレート(平型)葺)の修繕 | 30年 | |
PC屋根面防水の補修 | 10〜14年 | |
外壁 | モルタル塗りの補修・塗装 | 9〜15年 |
タイル張りの補修 | 9〜15年 | |
コンクリート打放しの塗装 | 9〜15年 | |
PC・HPCの目地防水の取替 | 9〜15年 | |
鉄部 | 外部金物の塗装 | 3〜6年 |
外部建具の塗装 | 3〜6年 | |
バルコニー | 防水の改善 | 8〜14年 |
天井 | モルタル塗りの塗替 | 10〜14年 |
打放しコンクリートの塗替 | 10〜14年 | |
床 | モルタル塗りの塗替 | 10〜14年 |
張り床の取替 | 15〜21年 | |
タイル張りの取替 | 19〜21年 | |
土木・造園 | 遊戯施設の補修 | 12〜17年 |
道路街渠の補修 | 16〜24年 | |
屋外汚水管の取替 | 24年 | |
屋外雨水管の取替 | 30年 | |
TV受信設備 | 共聴設備(アンテナ)の取替 | 16〜20年 |
ブースターの取替 | 10〜13年 | |
共聴機器の取替 | 16〜20年 | |
同軸ケーブルの取替 | 16〜20年 | |
EV設備 | エレベーターの取替 | 30年 |
排水設備 | 雑排水管の取替 | 16〜24年 |
屋内汚水管の取替 | 30年 | |
排水ポンプの補修(オーバーホール) | 3〜5年 | |
排水ポンプの取替 | 9〜11年 | |
浄化槽機械装置(オーバーホール) | 5〜7年 | |
浄化槽機械装置取替 | 11〜13年 | |
ガス設備 | 屋内ガス管の取替 | 30年 |
屋外ガス管の取替 | 19〜21年 | |
給水設備 | 給水管の取替 | 12〜20年 |
FRP水槽の取替 | 23〜29年 | |
銅製水槽の塗替 | 5〜8年 | |
コンクリート水槽の塗替 | 9〜11年 | |
給水ポンプの補修(オーバーホール) | 6〜9年 | |
給水ポンプの取替 | 12〜17年 | |
各戸量水器の取替 | 8年 | |
電気設備 | 引込開閉器の取替 | 16〜22年 |